鎌倉の紅葉2022-1/北鎌倉・季節限定公開の長寿寺とその周辺

鎌倉の紅葉2022-1/北鎌倉・季節限定公開の長寿寺とその周辺

November 2022 Seasonal up date : 3

鎌倉は紅葉の季節。週末に11月中旬から色づく北鎌倉に行ってきました。
ずっと行きたかった長寿寺は足利尊氏ゆかりの禅寺。美しい境内は季節限定で公開され、
その上品な佇まいは鎌倉で屈指の美しい紅葉風景となっています。
秋の公開は10・11月の週末と12月1〜7日。時間は10:00~15:00、雨天中止。
2022年は残り12月の公開日のみですが、予定がつかなかったら来年ぜひ訪れてみてください。

今回は一緒に鎌倉5山の第一位である建長寺にも足をのばし、
周辺の人気レストランや和菓子店も紹介します。

長寿寺

北鎌倉駅から鎌倉方面に歩いて10分ほど。
右手側にある長寿寺。
「足利尊氏ゆかりの寺」と書かれた看板のある階段を上がると茅葺きの山門が入り口です。
拝観料300円を支払い境内へ。

順路がわからずにいると、入り口にいたスタッフの男性が「まずは本堂にお参りしてください。」と案内されました。

赤く色づいた木々が、境内に入ってからすぐにお出迎え。
山門の正面にある品のある国宝・本堂。

靴を脱いで建物内へ。
紅葉のカードを入り口で渡され、左手の本堂でお参りしてから小方丈・書院へ。
赤いもうせんの上に座布団がおいてあり、
座ってお庭を静かに眺めます。
こちらのお寺の建物内はおしゃべり禁止。
紅葉が落ちる音まで聞こえそうです。

寺の「方丈」とは住持の居所のこと。
なので「小方丈(こほうじょう)」は小さめの住まいですが、日常にちょうどいい広さです。

枯山水の庭に紅葉が映えて。座って外を眺めていると、心も体もリフレッシュして平和な気持ちで満たされます。
複数につながる部屋のどこからも紅葉の風景が楽しめ、
奥には観音堂が見える。
床の間のしつらいにも目を奪われて。
掛け軸には「ひんじゅれきねん」の書が。

時間が経つのも忘れて室内からの紅葉を堪能したら、外に出て観音堂へ向かいます。

美しい枝ぶりの植栽を横目に、緑の絨毯のような苔庭にまっすぐ伸びた小径。その先には茅葺きの観音堂が佇んでいます。観音像の祀られた内部の美しい壁画や天井画に目を見張ります。
ここから境内の建物をぐるっと半周します。

観音堂。美しく伸びた枝の低木がある
手入れされた道が気持ちいい。
奈良県の多宝塔を大正時代に改造移築。
観音像が祀られている。
真っ赤な紅葉。階段の上り途中、手の届く近さ。
よく日が当たる枝葉の部分が華やかだと気がつく。
曲線に整えられたモダンな遊歩道。
室内から楽しんだ枯山水を逆側からベンチに座って楽しめる。

季節限定の長寿寺。その端正な建築と調和した秋の庭の美しさは鎌倉随一との評判も。
雨天中止なので、シーズン最初に期間を逃さず愉しむのがお勧めです。
長寿寺は建長寺の塔頭寺院(敷地内の独立した寺院)です。
このあと、お買い物をしながら、建長寺に向かいます。

三日月堂 花仙

不定休・9:00~16:30営業

どら焼きが美味しいと有名な老舗和菓子店。
長寿寺から斜め向かい側にあります。
今日は紅葉シーズンに売られる生菓子を目当てに立ち寄りました。

普段は喫茶もやっていますが、この日は混み合う時期だからか販売のみ。
お店の方が丁寧に欲しいものを聞いてくれて、感じのいい対応。
数人の買い物客がお会計で並んでいます。

入って左手に喫茶。普段はお抹茶と一緒に
こちらの上生菓子をいただける。1100円(税込)。
紅葉にちなんだ上生菓子。1つ330円。
紅葉に色づく山、イチョウやモミジを表現。
200円前後の金平糖やチョコレート、干菓子は
日持ちもしっかりあり、さりげないお土産に重宝。

建長寺

総門を通り抜けると目に入る、迫力のある三門。さすが、鎌倉五山第一位の建長寺、広大な境内にスケール感のある建物が、宗派の総本山であることを示しています。

歩きやすい靴で、境内を一回りしようかと思います。周りを見渡すとあちこちに紅葉が。
多数の国宝を有し、多くの拝観客が訪れますが
広いので混み合わないのが気持ちいいお寺です。

「三門」。門をくぐると執着心から解放されることを意味する。
鐘の設置された建物を
鐘楼(ショウロウ)という。
樹齢760年の御神木。

出迎えてくれるのは国宝の梵鐘(ぼんしょう)とビャクシンの大木。
特にビャクシンは圧巻の大きさと神々しさで畏敬の念を感じます。
かながわの名木百選鎌倉市指定保存樹木に指定されています。

緑と赤のコントラストが美しい
方丈から眺める庭園。
仏殿の横の紅葉が色づいている木々。奥には方丈の正門、唐門が見える。
境内のあちこちに美しい建物と紅葉が。見所が多い。
半蔵坊に向かう途中、美しい風景に出会い足が止まる。
少し楽しげにも見える
天狗像が祀られている
半蔵坊。
見事な紅色に目を奪われて。心も満たされるほどに紅葉を満喫できました。
高台から眺める相模湾はキラキラと光って。

半蔵坊への長い階段を上り、
お天気がいいと富士山も眺められる
高台につきました。
今日はここから下って、
紅葉ウォーキングはおしまいです。

北鎌倉に予約したレストランへお腹がすっかり空いた状態で向かいます。

タケル クインディチ

北鎌倉・東慶寺そばにある古民家を利用したロケーションのイタリアンレストラン。
内容に対してリーズナブル、という評判を聞いて予約の電話を入れたところ、満席。ただし、12時頃に来て食べ終わった客が帰る頃の時間帯の14時過ぎなら大丈夫、とのこと。
紅葉の季節の鎌倉。週末は美味しいレストランは1週間以上前に予約が必要か並ぶか、の印象です。

グラスのスパークリングワインで喉を潤し、メインがお魚・肉から選べるコース・C(3,000円)を
注文。

ブロッコリーのポルベッティ、鳥レバーのクロスティーニなど
7種類の前菜の乗ったプレート。

前菜を楽しんだ後は、栗とキノコのクリームソースパスタ、クアトロフォルマッジのピッツァ(各300円プラス)を一緒にいる友人とシェア。たくさん歩いた後なので、体がカロリーを欲しています。

その後、魚は鱗が天笠に調理された食感が素晴らしいメジナ、肉はしっかりした量のサガミ豚ロースト。
大満足なメインディッシュを夢中になって食べ進め、写真を撮るのを忘れたことに気がつきました。

こちらはコースについているチョコレートのドルチェ。
好物のカンノーロも追加注文。この日はイレギュラーな注文にも答えていただけるスタッフさんがいたようでラッキー。

エスプレッソとデザートが運ばれて。
この日はお腹いっぱい、大満足の遅い時間のランチとなりました。
時刻は16時。店じまいの早い北鎌倉はお寺の時間に合わせて16時台がクローズ。

北鎌倉駅方面にお土産を物色しつつ帰ろうかと思います。

豊島屋 北鎌倉駅前店

北鎌倉駅前にある鳩サブレで有名な豊島屋は17:30までオープン。
豊島屋は名物お菓子が複数ありますが、錦玉羹(きんぎょくかん)と羊羹を組み合わせた季節ごとの棹物菓子がいつも楽しみです。

特に紅葉の季節に合わせて売り出す「紅葉狩り」は1000円ほどで購入できて、食べ応えもあってオススメです。

4〜5人でちょうどいいサイズ。
重なる白あんの細工が見事に紅葉を表現。
上部は甘い寒天の中に白あんの紅葉が重なり合い、
小豆、水羊羹と重なる。

季節限定の長寿寺をめぐる1日。約5時間の道のりでしたが、充実した1日になりました。
時間が足りず立ち寄れなかった店と日曜日のみのオープンの店が心残り。
次回の北鎌倉のお愉しみとして残しておきたいと思います。

CITRON シトロン

焼き菓子の色とレモンタルトが美味しそう。

日曜のみオープン。この日はメニューを確認して。

御菓子司 こまき

老舗和菓子店。甘味処。
ゆっくり甘いものを食べながらくつろぎたい。
常時1種類の生菓子を置いていて、6個からテイクアウトできる。お菓子は店内でもいただけるようです。

火曜定休、11:00~16:30 (テイクアウト10:00~)

明月院

紫陽花で有名な明月院。
紅葉も良さそうなので秋も訪れたい。

御茶処の月笑軒からもきっと紅葉が楽しめるのかな、と期待してしまいます。

ブックデザイナー。東京から湘南エリアに住まいを移して20年以上。 家族と犬で海のそばで暮らす毎日。 趣味:洋雑誌のビジュアルを見る、仕事をしながらのスイーツ 美しいと思うもの:猫の瞳孔、犬の濡れた鼻、夕暮れのビーチ



2 thoughts on “鎌倉の紅葉2022-1/北鎌倉・季節限定公開の長寿寺とその周辺”

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です