アジサイ寺で涼んで。「インスタ映え」も。

アジサイ寺で涼んで。「インスタ映え」も。

July 2022 Seasonal up date : 1

明月院/長谷寺

6月の鎌倉はアジサイの季節。さて、どこに行きましょう、となったら究極の2択。
明月院でブルーのアジサイに埋もれて写真を撮るか、
長谷寺で品種の多さを体感しながら、色とりどりの紫陽花に囲まれるか。
混み合うのも覚悟して大人気の2箇所、どちらかに行ってみてはいかがでしょうか。

この時期の拝観料は500円。週末の北鎌倉は
円覚寺なども紫陽花が見られるため大にぎわい。

明月院

めいげついん
品種;青色の姫アジサイ

北鎌倉駅から線路脇の小道を通り過ぎ、近くにある素敵な邸宅の庭のアジサイを眺めつつ進10分ほどで明月院に着きました。

まだ6月上旬で平日だったせいか、待ち時間なく拝観料を支払い、案内の流れに沿って庭をぐるっと回遊。そこは青色のアジサイが咲く清涼な世界です。
咲いているのは「明月院ブルー」と名高い姫アジサイ。ワントーンの風景は映画のセットのようにフォトジェニックです。

ゆっくり1周して30分。この日はラッキーなことに人が入り込まずに引きの写真も撮れる混み具合。思い思いに写真を撮ったり、竹林の小径に入ったりしてのんびり楽しむ人が多い和やかな風景です。

青竹と明月院ブルーで暑さを忘れてしまう。
ブルー〜青紫のグラデーション効果をぜひ体感して。
天気がいい日はピンと姿勢が良い紫陽花。
戦後、ここ明月院に植えられたアジサイの美しさによって
鎌倉のアジサイ人気が広がったと言われている。

ひとまわりした後は、境内のお茶屋「月笑軒」(げっしょうけん)でお抹茶をいただきました。

店内の席は可愛らしい昭和レトロなインテリアで快適そう。
明月院はその名の「月」にちなんで、うさぎが動物キャラクターだそう。お抹茶碗にはさりげなくウサギの柄が。
ウサギを飼っている敷地もあります。

どちらにしようか迷いつつ屋外の赤布(緋毛氈/ひもうせん)敷きの席に座ると目の前の水琴窟(すいきんくつ)から、かすかに涼の音が聞こえてきました。

水琴窟とは、水が滴る小さな共鳴音を楽しむ日本庭園の装飾品。

耳にも愉しいお茶の時間を満喫しました。

お抹茶セット700円。この日は日陰茶屋の小浜饅頭つき。
奥が水琴窟。

長谷寺

はせでら
40品種以上2,500株の花

6月下旬。混み合った江ノ電から長谷駅に降り立ち商店が並ぶ道を長谷寺へ向かって歩きます。

昔ながらの、木刀やペナントを売っている土産物屋と軒を並べて、おしゃれなレストランやカフェがあり、入り組んだ道の奥にも何やら雑貨店が。長谷駅〜長谷寺や高徳院(鎌倉大仏)の通りはいつきても、誰がきても楽しめる通りです。


「アジサイの名所」と名高い長谷寺に着くと
人、人、人。まるでテーマパークに来たかのような賑わいです。
そんな中、拝観料を支払い、境内へ。

長谷寺は紅葉でも有名。
左手にある受付で拝観料400円を支払う。

境内マップを見るとアジサイが咲いているのは境内の奥にある「眺望散策路」のようです。
和み地蔵弁天堂などに立ち寄りながら、本堂に向かう階段を登り到着すると、
大勢の人がベンチにびっしり座っていました。
入り口でウロウロしていた人達を思い出し、
「混んでいて待ち時間が発生している」という事にようやく気がつきました。

本堂でアジサイエリアに入るための料金を払うと、番号札が渡され、
「大体1時間後が番号の呼ばれるタイミング」で
「今日は平日だから、そんなに混んでいない」との事。
散策路以外にも色々な品種の紫陽花が植えられているのでそちらを愛でつつ待つ人も多いよう。

アジサイエリアに入るには
本堂前受付で300円払い、
番号札をもらう。(拝観料と別)
かなり目立つモニターに
現在の入場可能な番号が表示。
長谷寺は英語表記案内が多く
海外からの観光客にもわかりやすい。

でも、長谷寺では当日の出入りは自由なので
まずは本堂で番号ふだをとり、外に出て食事をしたり散策をしてから
自分の番号が呼ばれそうな時間に戻ってアジサイを見るというのが良さそうです。

この日は気温が高く、境内にある自動販売機の飲み物は売り切れ、
海光庵(かいこうあん・眺望の良いレストラン)には人がずらっと並び、
売店で炭酸飲料などが購入出来る程度だったので、飲み物持参がおすすめ。
海光庵でお抹茶をいただくのはまたの機会にすることにします。

「アジサイソーダ」と書かれた海光庵の気になるメニューを未練がましく横目で見つつ、
一旦境内から出ることにしました。

多種多様なアジサイは日本原産のものもあれば
ヨーロッパの品種改良による新しい品種も。
竹に囲まれた経蔵のスッキリとした佇まいと
ピンクや青のアジサイの組み合わせがおしゃれな雰囲気。

そして1時間後、期待をもってアジサイの咲く散策路へ。斜面を利用した回遊庭はその立地からワクワクするハイキングのような趣があります。

こちらには多様多種のアジサイが咲き、華やか。

ピンク、紫、茄子色、サックスブルー。ガクアジサイも大きさや花のつき方が実に様々で
種類の多さに驚かされます。
周りには淡い色のワンピースを着た若い女性がちらほらいて、紫陽花に囲まれて「インスタ映え」写真をとっている様子です。パステルカラーな1枚になる、絶好のロケーションはインスタグラマーにも大人気です。

混んでいてもアジサイの小径は人数制限しているので快適。
老若男女問わずウキウキしてしまうテーマパークのよう。
眺望の良い場所では由比ヶ浜が向こうに広がる。
海があり、山があり。鎌倉らしい風景。

明月院と長谷寺の混雑がちょっと・・・という人には
北鎌倉の「円覚寺」や、浄妙寺に近い「一条恵観山荘」もおすすめ。
詳しくは「鎌倉 A TO Z・前編 / 2023」「美しい寺・庭園で抹茶を。竹林・枯山水・紅葉・名建築を堪能」をどうぞ。

ブックデザイナー。東京から湘南エリアに住まいを移して20年以上。 家族と犬で海のそばで暮らす毎日。 趣味:洋雑誌のビジュアルを見る、仕事をしながらのスイーツ 美しいと思うもの:猫の瞳孔、犬の濡れた鼻、夕暮れのビーチ



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